
「山本真也のキネマ句報(仮)」8本目
『ピラニア3D』(2010)
監督/アレクサンドル・アジャ
出演/エリザベス・シュー、スティーヴン・R・マックイーン、ケリー・ブルック、クリストファー・ロイド、リチャード・ドレイファス
何か一つ突き抜けているというのは大事なことで、そのパワーに圧倒され、永遠に記憶に残る作品となる。この映画は、下品さの一点において突出している。
『ハイテンション』『ヒルズ・ハブ・アイズ』といった容赦ないホラーを撮って来たアジャ監督らしく、スプラッター描写は半端ない。もはやピラニアと関係なくても半端ない。スケベなキャラにはますます容赦ない。
海洋パニックの元祖『ジョーズ』のリチャード・ドレイファスが、同名のマットとして登場。主役に『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズのエリザベス・シュー、魚類学者にドクことクリストファー・ロイドと、徹底的に楽しんで作っているのが、見手側にも伝わって来ます。
公開当時は3D映画が流行っていたものの、立体紙芝居みたいでどうも感心しなかったが、『バイオハザードⅤ』冒頭の空襲シーン、ワールドトレードセンターを綱渡りする『ザ・ウォーク』、そして『ピラニア3D』の中でも最もお下劣なあのシーンは、新技術に唸らされたなあ。
ほんまにヒマな夏の夜、キンキンに冷やした部屋でキンキンに冷やしたビール飲みながらご覧下さい。
おっぱいの命ずるままに夏来る
(今年は、
301のホームページをスタートさせます。多ジャンルを横断するコンテンツを発信して行きますが、そのうちの1コーナーを先行公開。僕、山本真也の担当する「キネマ句報(仮)」は、毎週一本の映画を取り上げ、コラムとそれにまつわる一句という形で展開します。お楽しみ下さい。※コーナー名を「キネマ句報」と「cunema」で迷っております。)