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言葉など無くても、分かる人は分かっているし、伝わることは伝わっている。
言葉を幾ら尽くしても、分からない人には分からない、伝わらないものは伝わらない。
そんな風に感じる。
それじゃあ僕は、何を今更、絵や文章に託しているのだろう。
どれだけ大事と分かり切っているような記憶や思いも、人間の性質として、時と共に薄れたり、日常の中でふと忘れてしまったりする。
ではせめて、その影絵だけでも残そうと、僅かばかりの抵抗をしているのか。
或いは、そんな壁は乗り越えられないと達観している様で居ながら、やはり諦め切れず、形を変えては、届かない何かを何とか向こう側へ響かせようとしているのか。
いずれにせよ、僕は実に子供っぽい情熱に動かされているようだ。
でも、それで良い。
毎日訳知り顔で澄ましている分、画布の前くらいは馬鹿で良い。
幻想と理想に殉じる馬鹿で良い。

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