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ドリーマーズ

『ドリーマーズ』(2003)
監督/ベルナルド・ベルトルッチ
出演/マイケル・ピット、エヴァ・グリーン、ルイ・ガレル

1968年フランス五月革命を背景としているが、焦点はマシュー・イザベル・テオの共同生活に絞られている。それでいて、三人は時代のアナロジーだ。テオは「60年代」、マシューは「熱狂が去った後」の、そしてイザベルは「革命」そのもの。
劇場を出た僕は、興奮と苛立ちの綯い交ぜになった気持ちに満ちていた。僕は「火炎瓶を投げるテオ」の側にいた。「アメリカ人のマシュー」がうざったかった。留学先のパリから帰国して一年が経っていたが、僕はフランスの前衛精神にかぶれたままで、或いは自分の本質的なところが大きく変容したせいで、母国に違和感を覚えるという高揚の中にいた。そして、何かをやりたいという情熱と何をやりたいのか分からない焦りでいっぱいだった。
十六年振りに見たこの映画は、やっぱり甘くて苦かった。今度はマシューの側に立って。仏文科を卒業し、画家になって、エヴァ・グリーンに似た女にフラれたりするうち、不惑を迎えた。依然惑いまくりだがともかく、熱さも冷たさも保存しながら、制作という当初思ったより地味で苛酷な繰り返しが僕の日常である。ただあの頃も今も、イザベルへの慕情は僕の原動力であり続けている。
さて、アートの分野において「革命」の決着は未だ付けられていないように思う。平面芸術は60年代の嵐に薙ぎ倒されたままだ。俺はどう片を付ける?

番鴛鴦曲がりくねった川をゆく

掲句は、ビートルズ連作「マジカル・ミステリー・ジャパン・ツアー」の末尾に置いたもの。

(今年は、301のホームページをスタートさせます。多ジャンルを横断するコンテンツを発信して行きますが、そのうちの1コーナーを先行公開。僕、山本真也の担当する「キネマ句報(仮)」は、毎週一本の映画を取り上げ、コラムとそれにまつわる一句という形で展開します。お楽しみ下さい。※コーナー名を「キネマ句報」と「cunema」で迷っております。)

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